アーカイブ: 12月 2013

人は何故 食べ過ぎてしまうのか?〜その2〜

1日で16時間起きているとして、その中でお腹が空いていると感じる時間はどれだけあるでしょうか?

人によっても違うと思いますが、だいたい1〜2時間といったくらいではないでしょうか?(食事制限ダイエットをしている人はもっと長いでしょうが)

1日のうちのほとんどの時間はお腹が空いてはいないのです。

もし、自分が食品を販売する側であったとして考えてみましょう。

購入した人がお腹が空いているときに食べてくれたなら、きっとおいしいと感じてもらえるでしょうが、お腹が空いていないときに食べたとしたら、「そんなにおいしくない」と感じて、次からは買ってくれなくなるかもしれません。

食べる人の腹具合はどうにもなりません。

たとえお腹が一杯であったとしても、おいしいと感じてもらえるものを提供しなければと思うのは当然のことなのではないでしょうか?

自分の食欲は強すぎる、かなりの大食いだなあと感じているような人であっても、化学調味料や食品添加物がまったく入っていない天然そのものの食材だけを食べるのならば、「自分はこんなにも食が細いのか?」と感じることになるでしょう。

自然そのものの味は刺激が少ない味なので、おなかがすいていなければ、あまり食べたいとは感じないのです。満腹状態になったあとは、食べ続けることなど苦痛になるのです。

「自分は肉が好きだ、特に焼肉が大好きだ」と思っているような人でも、肉そのものの味だけならば、そんなにたくさん食べたいとは感じられなくなるのです。

肉に化学調味料や添加物、砂糖などがたくさん入った「たれ」が加わると、とたんに大量に食べることができるようになり、止まらなくなってしまったりするのです。

水はのどが渇いていないと飲みたくないと感じます。

ところが、ジュースはのどが渇いてなくても、おいしく感じていくらでも飲めてしまいます。

ジュースは刺激がありすぎるので、のどの渇きなど関係なく飲み続けることができてしまうのです。

おいしすぎて、脳が過剰に興奮して、身体からの信号が簡単に無視されてしまうということです。

食品添加物の発がん性や生活習慣病への影響など「長期的な影響」はよく語られるのですが、脳が過剰に興奮して食べすぎてしまうという「短期的な影響」はあまり語られていません。

圧倒的なまでの魅力によって、満腹感の信号を軽々と凌駕してしまい、おなかがいっぱいでも食べすすめてしまい、肥満の大きな原因になっています。

世の中にはさまざまなダイエット方法がありますが、「化学物質によって、脳が過剰に興奮させられてしまっている。」ということを軽視してしまっては、ダイエットはきっとうまくいかないでしょう。

できるだけ気をつけるべきだとは思いますが、それらのものを完全に避けて生活するというのが、現実的に可能だとも思えません。

ただ、自分が食べすぎてしまう原因は、知っておいてもらいたいと思っています。

「自分の意思が弱いからだ。」などと自分を責めるようなことは、してほしくないので。

このことを知らずにダイエットはしないで欲しいのです。

こういうことを認識していなければ、結局は自分との戦いとなってしまい、どんなダイエットであれ、ダイエットをすること自体が逆効果になってしまうからです。